性器ヘルペスとは
性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスと呼ばれるHSVⅠ型もしくはHSVⅡ型に感染することで発症します。ヘルペスウイルスの感染経路は下記です。
「HSV-1は、主に口の周りに感染し口腔ヘルペスの原因となります。口と口との接触、唾液、感染した皮膚表面との接触により感染を引き起こしますが、性器にも伝播し口と性器との接触を通して性器ヘルペスを引き起こします。HSV-2は、主に性交渉時に性器の表面、感染した皮膚、体液との接触によって伝播します。」 引用:東京都感染症情報センター|性器ヘルペスウイルス感染症
性器ヘルペスは症状がなくても感染源になる可能性があり、気づかずにパートナーにうつしてしまうことがあります。また、口の周りにできる口唇ヘルペスHSV-1型が、オーラルセックスによって性器に感染することもあり注意が必要です。ヘルペスウイルスは一度感染してしまうと完全に排除することはできません。そのため、性器ヘルペスは再発を繰り返すことがよくあります。ヘルペスはウイルスを完全に駆除することはできませんが、症状の再発を抑える薬はあります。また、お風呂や温泉のお湯から感染することはありませんが、アトピー性皮膚炎を患っている方や、外陰部に皮膚炎が生じている方は、比較的感染率が高いと考えられています。
性器ヘルペスの症状について
性器ヘルペスの主な症状についてご説明します。これらの症状が現れたら、できるだけ早く医療機関を受診してください。
女性の性器ヘルペスの症状
性器ヘルペスに女性が感染した場合、下記のような症状が現れます。
- ・水ぶくれまたは潰瘍(かいよう)が生じる
- ・強い痛みがあり排尿が困難になる
- ・太ももの付け根のリンパ節の痛み、腫れ
- ・性器の周辺に激しい痛みを感じる
- ・発熱
これらの症状は、性器ヘルペスに初めて感染した場合(初感染時)に見られることが多く、排尿時や歩行時に強い痛みを伴うことがあります。潜伏期間は、感染機会となる性交渉から2日~10日ほどです。しかし、性器ヘルペスに感染しても無症状の場合があります。再発の要因となるのは、ストレス・過労などが原因で免疫力が低下したしたときです。性器ヘルペス発症から1年以内に再発を経験する人は、80%ほどいると考えられています。しかし、性器ヘルペス再発時は、初感染時の症状よりも軽く済み、治療期間も短くなる傾向があります。再発の前兆は膣部の違和感・太もも周辺の神経痛などがあります。妊婦さんで性器ヘルペスに感染している場合や、分娩前に性器ヘルペスを発症した場合は、出産時の母子感染が懸念されることから、必ず担当産科医に申し出るようにしてください。
男性の性器ヘルペスの症状
性器ヘルペスに男性が感染した場合、下記のような症状が現れます。
- ・赤い1〜2mm程度の大きさのブツブツや水ぶくれ
- ・潰瘍
- ・患部表面のヒリヒリ感またはむずがゆさ
- ・太もものリンパ節の痛み、腫れ
- ・発熱や患部の痛み
性器ヘルペスを男性が発症した場合、亀頭、冠状溝、包皮に症状が現れることが多くなっています。(心斎橋駅前婦人科クリニックでは、男性の性器ヘルペス検査・治療を行なっておりません。これらの症状が見られる男性は、お近くの性病科または泌尿器科を受診してください。)
男女共通の性器ヘルペスの症状
男女共通の性器ヘルペスの症状は下記の通りです。オーラルセックスによって、性器ヘルペスが咽頭(いんとう)に感染し、喉の違和感などの症状が現れます。
- ・扁桃(へんとう)が腫れる
- ・のどに強い痛みがある
- ・つばを飲み込む時に痛みを感じる
- ・首のリンパ節が腫れる
- ・高熱、摂食障害、白い膿などがある
ヘルペスの再発時は初感染時よりも症状が軽くなり、喉が痛い、ヒリヒリするなどといった症状が見られることが多いです。
性器ヘルペスの治療方法
性器ヘルペスの治療は多くの場合、内服薬で行います。基本的に5日〜10日ほど薬を服用しますが、軽度の性器ヘルペスの場合は、軟膏を塗布して治療することもあります。重度の性器ヘルペスの場合には、入院して点滴治療が必要なケースもあるほどです。性器ヘルペスは自然に治癒しますが、治癒までは2〜4週間ほど時間がかかり、病院・クリニックなどの医療機関で適切な治療を受けると治りが早くなるので、受診をおすすめします。
性器ヘルペスは内服薬・塗り薬・点滴などで病変部位を治療できますが、ウイルスが神経節(しんけいせつ)に潜伏するため、完全に身体から排除することはできません。再発抑制剤を使用し、うまく付き合っていくことも視野に入れ、医師の指示に従ってください。
性器ヘルペスの検査費用と方法
単純ヘルペス (自費診療の場合) |
3,300円(税込) |
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当クリニックの単純ヘルペスの抗原検査は、「水疱(すいほう)」の症状がある場合に検査可能です。検査方法は、患部から直接浸出液(しんしゅつえき)を採取するため、その症状がヘルペスウイルスによるものなのか、そうでないのかを、その場で判断します。浸出液を採取し、15分程度で結果が出ます。
性器ヘルペスのよくあるご質問
- 性器ヘルペスは何科の病院を受診すべきですか?
- A.性器ヘルペスは、女性の場合、皮膚科・性病科・婦人科(産婦人科)で治療がお受けになれます。男性は、皮膚科・性病科・泌尿器科で治療が可能です。また、性器ヘルペスが口腔感染している場合は、皮膚科や耳鼻咽喉科(じびいんこうか)を受診してください。女性の患者さんは、心斎橋駅前婦人科クリニックで検査・治療が可能なため、お気軽にご相談ください。
- 性器ヘルペスを一日で治すために、市販薬を使用しても良いですか?
- A.いいえ。性器ヘルペスは市販薬で治療することはできません。症状が現れている場合には、医療機関を受診して検査を行い、適切な治療を受けましょう。
- 性器ヘルペスは性交渉以外で感染しますか?
- A.はい。性器ヘルペスは、ほとんどの場合性交渉で感染します。ただし、オーラルセックスによって、口周辺にできているヘルペスが性器に感染することもあります。そのため、口唇ヘルペスが生じている際には、性交渉を避けてください。
- 性器ヘルペスに感染していてもセックスできますか?
- A.いいえ。性器ヘルペスの感染力は強く、簡単に相手にもうつってしまいます。潰瘍や水疱が見られる場合や、痛みがある場合には性交渉を避けてください。
- 性器ヘルペスはコンドームを使用したら予防できますか?
- A.性器ヘルペスはウイルス感染なので、コンドームでの予防効果は「ある程度効果的」ということになります。しかし、外陰部に感染しやすいため、陰茎以外の部分が接触することで感染する可能性も十分あります。そのため、症状がある場合は、セックスやオーラルセックスなどの性交渉は避けるようにしてください。
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2024/10/6
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2024/4/1
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