アフターピル(Morning After Pill)とは?
「避妊に失敗したかも……」
いくら避妊に気をつけていても、低用量ピルを飲み忘れてたり、コンドームが破れてしまったなど、避妊に失敗するリスクは常にあります。避妊に失敗した場合の妊娠防止には、一般的にアフターピル(緊急避妊薬)が用いられます。
アフターピルは、妊娠の可能性がある性交渉後に服用することで、妊娠する確率を大幅に減少させます。避妊の失敗は、いくら気をつけていても起こりうる事態です。そのような場合には、落ち着いて、できるだけ早く医療機関を受診し、アフターピルを正しく服用しましょう。
アフターピルの仕組みと種類
はじめに、アフターピルになぜ避妊効果があるのか、その仕組みや効果をくわしく解説します。アフターピルに関する正しい知識を身につけておくことで、避妊に失敗した際など、万が一の事態が生じた場合にも落ち着いて対応ができます。また、避妊の失敗に気づいたら、できるだけ早くクリニックを受診することが重要です。その点もふまえ、正しいアフターピルの知識を持っておきましょう。
アフターピルの仕組み
アフターピルは、性行為の24時間以内の服用で、80%〜95%ほどの避妊効果があるとされています。「排卵」「受精」「着床」によって妊娠は成立しますが、アフターピルには、「排卵抑制」や「排卵」を遅らせる作用があります。さらに、受精や受精卵の「着床」阻害の働きもあると考えられています。
避妊の成功率と時間の経過
アフターピルを服用することで、高い避妊効果が期待できますが、性交渉から時間が経過するとともに、その避妊効果は下がっていきます。一般的に「レボノルゲストレル(ノルレボ)」と呼ばれるアフターピルが使用されます。性交渉後の時間経過と避妊効果の関係は下記の通りです。
- ・24時間以内:95%
- ・72時間以内:85%
上記で示したように、アフターピルを服用するタイミングが遅くなれば遅くなるほど、避妊効果は下がっていきます。そのため、避妊失敗に気がついたら、早急に心斎橋駅前婦人科クリニックを受診して、アフターピルを内服することが大切です。当クリニックでは、土日祝日や夜間18時半までアフターピルの処方が可能なため、お困りの方は当クリニックにご相談ください。
2種類のアフターピル
アフターピルには主に「レボノルゲストレル」と「エラ(ウリプリスタル)」の2種類があります。日本ではまだ、レボノルゲストレルが主流ですが、海外ではエラが主流となりつつあります。各アフターピルの特徴は下記の通りです。
レボノルゲストレル | レボノルゲストレルは、身体を妊娠した状態に似せる作用があるため、排卵を妨げたり、遅らせることによって妊娠を防ぐ効果が期待できます。性行為後の「72時間以内」に早めに内服します。「ヤッペ法」という緊急避妊の方法より副作用(吐き気など)が少なく、避妊効果が高いと言われています。なお、避妊の失敗に気付いたら早めに服用することで、より高い避妊効果を得ることができます。 |
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エラ(ウリプリスタル) | 他のアフターピルよりも避妊効果が高く、性行為後0~120時間以内に服用した場合は妊娠阻止率=95%となっています。ウリプリスタル酢酸エステル(黄体ホルモン受容体調節剤)を使用しての緊急避妊法は、まだ日本では認可されていないのですが、海外では一般的に使用されているアフターピルで、その効果や安全性が保証されています。 |
アフターピルの副作用
アフターピルの副作用には、主に下記のような症状がありますが、症状は軽く済むことが多いです。
アフターピルの副作用
- ・吐き気
- ・嘔吐
- ・頭痛
- ・不正子宮出血
アフターピルの費用(自費)
レボノルゲストレル ※性交渉から3日以内有効 |
10,000円(税込) |
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エラ ※性交渉から5日以内有効 |
13,000円(税込) |
当クリニックでは、主に上記2種類のアフターピルを処方しています。アフターピルは保険が適用されず、料金は全額自己負担(自費診療)です。
アフターピルの服用方法
アフターピルは、妊娠の可能性がある性行為から、遅くとも72時間(3日)以内に服用する必要があります。性交渉後、時間が経つほど避妊効果が減少するため、可能なら24時間以内の服用が望ましいです。そのため、避妊失敗に気がついたら、早めの医療機関の受診をおすすめします。また、72時間(3日)以降の場合でも、120時間(5日)以内の場合は、海外製のアフターピルで対応できる可能性がありますので、ご相談ください。
繰り返しにはなりますが、アフターピルを服用したとしても、100%妊娠を回避できるわけではありませんので、コンドームを使用したり、低用量ピルを服用したりするなどして、日頃から避妊に気をつけるようにしましょう。なお、アフターピルを服用したにも関わらず、妊娠してしまった場合でも、赤ちゃんへの影響はありません。
アフターピルの注意点と禁忌
アフターピル服用時の注意点や、禁忌(きんき)などについてお伝えします。
- ・アフターピルがあるからといって、避妊をしなくても良いというわけではありません。アフターピルの服用は、100%妊娠を回避できるわけではないため、あくまでも避妊失敗時の最終手段として認識しておきましょう。本来は、低用量ピルの服用やコンドームの使用などによる避妊を心掛けてください。
- ・アフターピルには、妊娠を回避する作用はありますが、性感染症(性病)の予防には効果がありません。コンドームの破損・コンドームを着用しなかったという場合には、性感染症検査も同時に受けることをおすすめします。性感染症などについて、ご不安な点やご不明点がある方は、診察の際、医師にご相談ください。
- ・授乳中の患者様は、薬の成分が母乳に移行の可能性があるため、服用後24時間は授乳を避けることをおすすめします。
- ・性被害にあわれてアフターピルを服用する場合、警察へ届け出ることで、緊急避妊の費用が公費補助になることがあります。警察への届け出なども含め、相談できる窓口(性暴力救援センター・大阪SACHICO)がありますので、ご確認ください。
名称 性暴力救援センター・大阪SACHICO 相談受付日時 24時間365日 電話番号 072-330-0799
アフターピルのよくあるご質問
- アフターピル服用後、いつ生理がきますか?
- A.アフターピル服用のタイミングや、生理周期によって、生理がくる時期は変わってきます。そのため、アフターピル服用後の生理予定日を一概にお答えすることはできません。ほとんどの場合、アフターピルを服用してから1〜2週間で出血がありますが、これはアフターピルの作用による出血(消退出血)のため、生理とは異なります。アフターピル服用後の生理や出血に関して、ご不安な点がある場合には、心斎橋駅前婦人科クリニックまでお気軽にご相談ください。
- アフターピル服用前・服用後にお酒を飲んでも大丈夫ですか?
- A.少なくともアフターピルを服用する日は、アルコールを控えていただくようお願いします。飲酒をされた場合、副作用がでやすくなるだけではなく、お薬の効果が下る可能性があります。また、服用後も上記の理由から、24時間は飲酒しないことを、お勧めいたします。
- 保険証がなくてもアフターピルを処方してもらえますか?
- A.はい。もともとアフターピル処方は「病気を治す行為」ではないので、保険適応外治療となっています。保険証の有無により金額に変動はございません。
- 避妊失敗から72時間以上経過した場合、アフターピルの効果はありませんか?
- A.性行為から72時間経過していても、120時間以内に服用すればある程度の避妊効果が期待できるアフターピルがあります。ただし、120時間以上経ってから服用した場合、避妊効果の保証がされていません。そのため、避妊失敗に気がついたら、早めに医療機関を受診し、医師に相談してください。
- アフターピルは通販や薬局で購入できますか?
- A.アフターピルは、インターネット通販や個人輸入のウェブサイトなどで購入可能ですが、国内のドラッグストアなどでは販売されていません。インターネット通販では、病院で処方されるアフターピルよりも、値段が安い場合があります。しかし、悪質な個人輸入代行業者の場合、価格を下げて偽物を販売していることも多く、求めている避妊効果が得られないだけではなく、重篤な副作用などの健康被害を招く危険性があります。また、個人輸入サイトで購入した海外の薬に対しては、医師や薬剤師でも情報を十分に得られないことがあり、トラブルが生じた際に迅速に対応できない場合があります。これらの理由から、アフターピルの通販での購入はおすすめできません。避妊失敗に気がついたら、すぐに心斎橋駅前婦人科クリニックを始めとする婦人科・産婦人科を受診し、医師から正しい薬を処方してもらいましょう。
- アフターピルを服用できない人はどんな人ですか?
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A.アフターピルは、下記に当てはまる方は服用できません。
- ・肝臓機能が低下している方
- ・妊娠中の方
- また、心臓・腎臓に病気がある方は、病状が悪化する可能性があるため、アフターピルの服用ができないケースがあります。該当する方は、診察時に医師にお申し出ください。
- アフターピルの服用後に消退出血がない場合、妊娠している可能性はありますか?
- A.アフターピルの服用後に、早くて3〜4日後、遅くとも3週間後には、生理に似た出血「消退出血」が生じます。万が一、アフターピルの服用から3週間経過しても、消退出血がない場合には、妊娠の可能性があります。まずは市販の妊娠検査薬を使い、妊娠しているかを確認してください。また、消退出血が生じたと思っていても、不正出血の場合や、妊娠初期の出血の可能性があります。そのため、アフターピルの服用後に出血があったとしても、生理周期を確認し、異常が見られる場合には心斎橋駅前婦人科クリニックを受診してください。
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低用量ピル
低用量ピルには、望まない妊娠を避けるという本来の効能の他にも、生理痛の軽減・PMS(月経前症候群)の緩和など、女性に嬉しい効果が期待できます。
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2024/10/6
臨時休診は10月1日・10月8日・10月15日・10月22日・10月29日・10月24日・10月3日・11月5日・11月12日・11月19日・11月26日・11月21日・12月3日・12月10日・12月17日・12月24日・12月30日・12月31日です。 ※しばらくの間、火曜日は休診いたします。(お電話は承ります)
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2024/4/1
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2023/1/5
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